「夏は夏野菜カレー作り」「冬は雪原を歩く」
そんな北海道の自然を満喫できるマラニックイベントを開催する栗山勇樹さんに手記を綴ってもらった。
モシコムでイベント主催を始めたのは5年前のこと。
キッカケは、自分が育った故郷でランニングするイベントをやりたいという思いからでした。
北海道旭川市街から10㎞ほど離れた山郷が私の故郷。
夏は米作、冬は木彫りの民芸品をつくる家業を手伝い、少年時代は麓の小学校まで一人で山道を通学していました。
四季折々の自然あふれる場所なのですが、虫は多く、夜は真っ暗。
冬はマイナス20℃にもなります。
友達はめったに遊びに来ないし、自分は山の生活が大嫌いでした。
しかし、働き始めてからは、帰省するたびに山郷の良さを感じるように。
さらに、数年前に走り始めてからは、坂道や森林(トレイル)があり、川で水浴びもできるこの環境は最高のトレーニングコースだと思うようになりました。
「この場所をランナーの皆さんに走ってもらいたい!」そんな思いがあふれ、イベントを作りました。
毎回人気なのは、18年に初開催し、昨年8月には4回目の開催となった、「夏野菜カレーマラニック」です。
約20㎞の道中に田園風景の中を走り、牧場でソフトクリームを食べ、私の実家の前では参加者全員でカレーを作って食べる。
さらに川で水浴びをして、ミニトマトやメロン、とうもろこしの給食を楽しむという、「これぞ大人の夏休みだ!」というイベントで参加費はなんと2000円!
札幌からは車で約2時間という土地ですが、毎回20人程度が参加してくれています。
その他にもスノーシューをはいて山郷の森や雪原を歩く「スノーシューマラニック」を実施しており、こちらも好評です。
ボランティアは立てず自分一人で運営しており、リピーターのマラニック仲間がサポートしてくれるおかげで成り立っています。
こんな低予算でなぜ次々と企画するの? と不思議がられることもありますが、自分が大好きな故郷を、楽しんで走ってくれるのがうれしいのです。
参加者は主に40〜50代。
大会で記録を求めることとは違う、新たなランニングの楽しみを求めている人が多い印象です。
私は、ランナーがそれぞれ自分のふるさとを紹介しながら走るイベントがもっとあっても良いと思っています。
全国でこのようなイベント主催の輪が広がってほしいです。
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