普段は建築士として働きながらロゲイニングイベントを開催している両河内ロゲイニング実行委員会委員長の水上泰章さん(42歳)。
静岡県清水区にある両河内の地域振興を目指す彼に手記を綴ってもらった。
両河内でロゲイニングイベントを開催している水上です。私自身が走り始めた理由は、東日本大震災の時に子供を抱えて走る体力が必要だと思い、当時勤務していた会社の部活動でロゲイニングを始めたことがキッカケでした。イベントに参加しているうちに、両河内でロゲイニングを開催したいと強く思うようになりました。
なぜなら山あり川あり、さらにお茶処の林道がいくつもあるため、参加者それぞれのコース作りも面白くなりそうだと思ったからです。また私の地元である両河内地区は高品質なお茶が有名ですが、過疎高齢化の問題を抱えています。そこで私は両河内を元気にするために、七年前からロゲイニングイベントの開催を始めました。
開催するイベントは、種目が3時間の部と5時間の部の2種類です。体力がある方は3時間で約20km、5時間の部では約40kmを走って、川や神社、カフェなどのチェックぽイントを巡ります。当日は約200人の参加者が両河内を駆け抜けます。
また、主にどもに向けた「バイオロゲイニング」というイベントも開催しています。通常のロゲイニングとは違い、チェックポイントの多くを「位置」ではなく「生物」として、運営者が決めた生き物や植物を探し、撮影し、ポイントを稼ぎます。生き物や植物の種類によってポイントが異なり、珍しかったりスタートから遠いところにあったりするものはポイントが高くなります。参加者は生き物の名前が分かる専用のアプリを利用しながら散策し、時間内に多くポイントをゲットしたチームの勝ちとなります。自然相手ですので、開催2週間前に調査をしたときから植物が枯れてしまっていたり、当日の気候で生き物が現れにくいこともあります。
ターゲットはカマキリやコオロギ、シダ植物など様々で、過去には高得点のヘビやサル、ニホンカモシカを見つけた参加者もいます。約3時間のイベントですが子どもたちは目を輝かせて参加してくれて「虫、樹木、鳥、果実、蝶、動物など、様々なポイントを探し、子どもたちが自然を体験できる良い機会だった」と一緒に参加した親御さんからも好評です。
こうしたロゲイニングイベントは非常に地域振興に相性がいいのです。地元の人と交流できますし、競技中に休憩したり買い物をすることも可能なので、観光としても楽しめます。その結果イベント以外でも参加者がこの地域を訪れてくれるキッカケになります。ロゲイニング開催の目的でもありますが、多くの方に「両河内は楽しい」と感じていただき、地域振興につながればうれしいです。
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