地域活性化をテーマにイベントを開催している株式会社Local Gain。
「Local(地方)にGain(前進・利益)を。」の名のもと、ランニングイベントの力で地方の課題解決を目指す、小池卓哉さんに手記を綴ってもらった。
私はもともと、東京の会社に勤める市民ランナーでした。
しかし転職を機に2014年に九州、宮崎に移住。
都会を経験し、地方に移住したからこそ気づく地方の良さを実感し、20年1月に仲間と熊本で起業しました。
現在は熊本・宮崎の2拠点で、主にスポーツイベントをメインに地域活性化の事業を行っています。
起業のタイミングは最悪で、直後にコロナが拡大。
初年度に40件ほど予定していたイベントの4分の3は吹き飛んでしまいました(笑)。
今はイベントも再開してきて、忙しい日々を過ごしています。
私たちが開催するイベントは、自分たちで主催することもあれば、自治体や企業などから運営の依頼をいただくこともあります。
種目もマラソン、トレイル、マラニック、自転車など様々です。
少し変わったイベントでは、「タケノコ掘り選手権」という1㎞走ってタケノコ掘りにチャレンジするアドベンチャーレースも開催しました。
いずれもテーマは「地域活性化」で、各地域の特色に合わせて企画しています。
地域密着型の小規模イベントが多く、手軽に募集できるモシコムが役立っています。
23年1月には、熊本県で「宇土半島うまかもんマラニック(36㎞)」を初開催しました。
このイベントのひとつの目的は、1970年代に開通した、九州7県にまたがる「九州自然歩道」(総延長約3000㎞)を活性化すること。
熊本県中央部にある宇土市役所から宇土半島西部の三角港までの36㎞、累積標高1500mのコースを約150人が駆け抜けました。
コース途中のエイドステーションでは地元の方々に協力いただき、揚げたてのイカ天や窯焼きピザなど地域のグルメ(うまかもん)をふるまい、参加者に大好評をいただきました。
宇土半島は目立った観光地が少ない地域ですが、このような地域密着型のイベントを通して同地を訪れるファンや、ランナー、ハイカーが増えたらうれしいです。
またコースがワンウェイ(片道)なこともあり、参加賞にJRのチケットを入れて、フィニッシュ後の鉄道利用を促しました。
地方では鉄道利用者が減っていることで、減便・廃線が相次いでいます。
ランニングを通じてこうした地域課題の解決に貢献することを目指しています。
全国のランナーの皆さんに走りに来ていただくことで、地域は盛り上がります。
これからも九州を盛り上げる魅力的なイベントづくりに励みます!
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