北陸が活動拠点で、震災直後からチャリティイベントを開催し、支援の輪を広げる活動をしている主催者にお話を伺いました。

GPSアートとは、スポーツとアートをデジタルの力で融合し、地図上に絵や文字を描くアクティビティです。表現したい絵柄を考え、道中みんなで協力しながら自分の足で作品を創り上げ、ゴールで達成感を共有するのが醍醐味です。

「ほくりくGPSアート部」はGPSアートイベントを通じて人と人、人と地域をつなぐ活動を企画運営することを目的に2023年に設立しました。イベント開催は月に2回程度で、会員が65人、40~60代の石川県在住のランナーがメンバーの主体となって企画運営を行っています。

昨年、石川県での国民文化祭を盛り上げようと、石川県各地域でイベントを開催しました。描くGPSアートは各地域のシンボル的なものをチョイスします。輪島であれば輪島塗のゆるキャラ「わんじま」を描く10kmラン、七尾市であれば和倉温泉発祥伝説の白鷺を描く5kmラン等々。コース上には地域の史跡や名所を盛り込み、アートランを楽しみながら観光ができるようになっています。地元商店や観光協会とも連携して、道中の特設エイドで名産をいただいたり、ゴール後に伝統工芸体験を行ったり、参加者共々、地域のやさしさに触れ、いろいろなつながりにも恵まれました。

しかしながら、元日に発生した能登半島地震により、昨年イベントを行った能登の素敵な町が変わり果てた姿となってしまいました。お世話になった方々も本当に苦しんでいる状況。我々に何か支援できることはないのか――。

そこで震災直後から、参加費の一部を能登半島地震の義援金とするチャリティイベントの開催を始めました。直近では3月3日に「頑張ろう北陸!恐竜GPSアートラン」を開催。3月の北陸新幹線金沢-敦賀間が開業するのに合わせ、福井市でシンボルの恐竜を約20km走って描きました。北陸3県のランナーが40人以上集まり「がんばろう北陸」「がんばろう能登」の機運を醸成できました。

GPSアートの強みは「参加ハードルの低さ」と「メッセージ性」です。歩く/走るだけでイベントが開催でき、メッセージを通して被災地への思いをつなぐことができます。被災地では今後も息の長い支援が求められています。GPSアートは現地に行かなくとも全国各地から応援の声を届けることができると思います。ランニングを通して、楽しく社会貢献ができたら良いなと思っていますので、私たちの活躍にご注目ください。

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